夜尿症
夜尿症は、夜間の尿産生メカニズムの異常や、蓄尿メカニズムの異常、睡眠覚醒の異常などが複雑に関与した症候群とされています。
5歳児で10〜15%、10歳児で約7%にみられ、どの年齢においても男児が2〜3倍多いことが知られています。
乳幼児から引き続いて起こる一時性と、6ヶ月以上自立した後にみられる二次性に分けられます。
一般的に治療の対象となるのは小学校入学以降とされています。
夜間睡眠中には排尿を少なくする2つのメカニズムがあります。
ひとつは、夜間に抗利尿ホルモンの分泌が増加することにより、尿量が昼間の約60%に減少します。
もうひとつは、自律神経のバランスにより、夜間睡眠中に膀胱で尿を貯める力(膀胱容量)が昼間の約1.5倍に増加します。
このような、夜間睡眠中の尿量の減少、膀胱容量の増加は成長とともに発達し、3〜4歳を過ぎると、多くは夜間睡眠中の尿量を朝まで膀胱に貯めることができるようになります。
夜尿症の子供は、夜間睡眠中の抗利尿ホルモンの増加が少なく、尿量の減少が不十分であったり、自律神経のバランスが未熟で膀胱容量の増加が不十分なために、夜間睡眠中に膀胱容量以上に尿ができ、睡眠中に尿意が発生します。
そして、子供は生理的に眠りが深いために、この尿意では覚醒することができずに夜尿をすることになります。
さらにこのような原因に、膀胱機能及び成熟の遅れ、精神的ストレス、遺伝的因子などが複雑に影響していると考えられています。